12月 園長先生メッセージ

忍辱持久(にんにくじきゅう)  
教えを知りみんなで努め励もう

いよいよ2学期の残り最後の月となり、子どもたちの活動もより逞しくなってきました。また、朝の気温も一段と下がり、部屋にこもりたくなり始める頃でもあります。健康で過ごし身体を鍛えるためにも、天気や子どもの状態に合わせて暖かい時間帯は出来るだけ戸外に出て遊ぶようにしています。最近では、各学年「がんばりカード」をもって一人一人の目標を設定して運動遊びを楽しんでいます。ドッジボールやサッカーなどルールのある遊びや縄跳び、鉄棒など個人で鍛える遊びなど、興味関心のある遊びに一人一人が取り組めるよう担任が遊びを設定して最後まであきらめない気持ちを大切に取り組んでいます。その中で友だちとのかかわりも増えてきます。運動会以降、互いに励まし合い真似をしたりして、出来るようになった遊びもたくさんありました。友達同士切磋琢磨して行い、互いの様さを認め合いながら出来る事の喜びを味わっていけるよう援助しております。 また、今月は2学期最後の大きな行事「作品展」があります。今年経験した遊びや活動の中でテーマを決め各学年ごとに「共同制作」をします。「共同」という言葉の中には「共に同じくする」という意味もありますが、当園では「同じくする」ことを目的としていません。一人一人の思いがあるように、なるべく作品を作り上げていく過程の中でその子らしさが発揮できるようにのびのびと作品つくりに向き合ってもらいます。結果一つになったものが「共同制作」となります。例年2月に行われていたものが、12月になった関係で作品の内容も変化があると思います。そんな過程のなかで今、子どもたちの姿をありのままに表現して仕上げていきたいと思います。

今月の保育目標は「忍辱持久」です。
今年は昨年から続くコロナウィルス感染症対策での新しい生活様式として、園でもwithコロナの生活を強いられてきました。この現状で炎上も変更や中止も余儀なくされまさに「忍辱持久」の一年でありました。「忍辱」とは忍耐すること、仏教では「心安らかに落ち着けて恥や苦しみを我慢し、恨みの心をおこさないこと」とあります。「持久」とは「目的に向かって心を合わせ、努力すること、長い時間持ちこたえること、逃げ出さず試練に立ち向かうこと」とあります。
私たちは生きている限り大なり小なり辛いことや苦しいことに出会います。しかし自分に与えられた試練として物事を受け止め努力を重ね、決してあきらめず目標に向かって進めば心は鍛えられ向上するに違いはありません。これは大人も子どもも同じことです。欲しいものはほとんど手に入る時代で「耐える・我慢する」ことが難しくなり、誰もが平穏な気持ちで過ごすことの難しさを感じる時代です。園では気持ちよく過ごすために、最低限のルールやマナーを守る必要性や我を出さず「譲り合い」や「順番」を守ることの大切さや「譲り合い」を経験して「ありがとう」の感謝の気持ちが育つように保育してまいります。我慢をすることで忍耐の気持ちも育めるよう、少しの我慢から初めてその大切さを伝えてまいりたいと思います。
 また12月8日は「成道会」といってお釈迦様が悟りを開かれた日です。仏教では「三仏忌」といってほかにお釈迦様が生まれた「花まつり」やお亡くなりになられた「涅槃会」があります。そのなかで「成道会」は改めてお釈迦様が説かれた教えを子どもたちにわかりやすく伝え、その教えが私たちの生活の中で常に生かされ、守っていくことをみんなでお参りしお約束します。
 今年もコロナ感染症対策で大変な一年となりました。来年は安心安全な保育環境の下で楽しい園生活が送れることを願っています。

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