7月 園長先生メッセージ

布施奉仕(ふせほうし)
誰にでも親切にしよう

 例年にない速さで梅雨明けを迎え、朝から照り付ける日差しと蒸し暑さで身体が悲鳴を上げてしまいそうなスタートの7月になりました。先日はお忙しい中、参観日にお越しいただきありがとうございました。梅雨時の参観日ということもあり、雨の年が多かったのですが今年は幸いにもお天気に恵まれ、青空の中、ミニ運動会を行うことが出来ました。初めての参観日ということもあり、お部屋ではちょっぴり恥ずかしそうに歌をうたったり、内緒で作っていたプレゼントを嬉しそうに渡したり、いつもとは違った光景がみられ微笑ましく思いました。一転して屋外では、身体をいっぱいに動かしてのミニ運動会。どの学年も競技の内容に趣向を凝らして、お家の方とも楽しめるようにルールを考えました。毎日行っている運動遊びの延長で競い合っている姿に、子どもたちのいきいきとした姿をご覧いただけたことと思います。自ら楽しんで関わろうとする姿が本来あるべく姿です。当園ではその日のために行う特別な活動ではなく、子ども本来の活動を大切にしています。お家の方も、そんな子どもたちの姿を生でごらんいただき、一緒に楽しんでいただけたことと思います。10月に行われる運動会でも保護者の方も一緒に楽しんいただける形で開催できることを願っております。お忙し中ありがとうございました。 

今月の保育目標は「布施奉仕(ふせほうし)誰にでも親切にしよう」です。他人に親切にすることはまわりまわって自分にもどってきます。そうした利害関係をぬきにしてどんなときも隠れた親切をしようということです。幼稚園では様々な植物や野菜を育てています。子どもたちも機会を見つけては 植物や野菜に水やりをしています。「大きくなってね。」「早く、お花が咲きますように」等、植物に声をかけ ながら水をあげる姿も見られます。また、園庭にはダンゴムシをはじめ子どもたちが興味をもつ虫たちがたくさん見られます。子どもたちは、木をゆすったり、プランターを動かしたりして、それらの虫を見つけようとしています。虫を見つけた後、虫かごに入れたり、手に乗せ友だちに見せた りしています。先日園児が「お家に持ってかえりたーい」といって手でぎゅっとダンゴ虫を握りしめていました。そして、手でポイっと投げようとしましたが、近くにいた友達から「投げたら、かわいそうだ よ。」「お家に返してあげなきゃだめだよ」「手で持ってたら、死んじゃうから捕まえたら逃が してあげなきゃ!」等々、たくさんの言葉がかけられていました。 水やりの姿や、虫に対する言葉がけの気持ちは、誰かに褒めてもらうためにしているのではなく、純粋な植物や虫を思う気持ちの現れだと思います。誰かに強制されているのではなく、子ども の心の中から出た気持ちや言葉です。私たち大人は、それをしっかりと受け止め、時には言葉や行動で褒めることによって次につなげていかなければなりません。子どもでも、自分にできる範囲で他者やものに対して親切にすることができます。植物や虫に 向けた気持ちが友達へと広がり、人から「ありがとう」と笑顔で言われることで、良いことをした喜びを味わうという経験が幼児期には重要です。その経験が次もまた誰かのために「何かしよ う」という気持ちにつながります。「ありがとう」という言葉にある感謝の気持ち、優しいまなざし、そして自ら進んで行う態度を身に着けていきたいと思います。

今週には家庭訪問も控えています。限られた時間ではありますが、お子様の日ごろの園生活のなかで何が育っているのかを、遊びの中から見えることをお話しさせていただきます。友達とのかかわり、身支度などの身辺自立、運動や造形などの表現する力、どれがどう育って力になっているのか、園生活のなかから見えてきます。それらの力はバランスよく育つお子様もいらっしゃれば、そうでないお子様もいらっしゃいます。個人差も踏まえながら2学期以降のやる気を引き出すために今、できるようになったことを十分に認め、褒めて、夏休みでのご家庭での過ごし方も含めお伝えさせていただきます。ご家庭でもお聞きになりたいことなどございましたら、遠慮なくお話しください。

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